公開: 2021年5月3日
更新: 2021年5月31日
1990年代の中頃、米国社会では、従来のコンピュータ通信回線を利用した電子メールの交換や作成したファィルの転送から、新しくNetScapeによって開発された、HTMLブラウザを活用したWWW(ワールドワイド・ウェッブ)による情報の発信・共有を基本にした、情報交換の新しい応用が始まっていた。
1994年には、書籍販売でアマゾンが宅配便と連携した書籍のインターネット販売を開始していた。これに少し先だって、スタンフォード大学の書店などが、一般の人々を対象に書籍を書籍小包で販売するサービスを開始していた。また、サンフランシスコの銀行であるウェルズ・ファーゴは、州外の顧客からも資金を集め、預金や支払い決済のサービスを開始していた。
さらに、企業間の取引では、発注や受注、提案書の公募や入札情報の公開など、社外の人々への情報提供にインターネットを利用するようになっていた。大学等の大規模な組織では、組織の情報を提供する手段として、インターネットを利用するようになっていた。
デジタル・エコノミー、米国商務省リポート、東洋経済新報社、1999、